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The Flying Lizards:Get Up (Sex Machine)
The Flying Lizardsは80年代にMichael NymanやThis Heat等のプロデュースを手がけていたDavid Cunninghamの結成したユニット。昔のポップやロックのあり方を否定、もしくはアンチテーゼとなる音楽をパンクと呼ぶのなら、このユニットはまさしくパンク。精肉場で録音した、ダンボールをたたいた音をバックにし超無気力なヴォーカルでうたった"Summertime Blues"でデビュー。その後5ポンドという前代未聞の(安い)制作費で録音した"Money"(ただしPink Floydのとは別)でなんと全英第5位に輝いた。ダンボールやテープのループ等楽器以外を基本としたバックにほとんど歌う気のないとしか思えない女性ヴォーカルが乗る音楽スタイルは超個性的。さらに、多くの楽曲が古い曲のカヴァー。まさに、解体と再構築の音楽。しかも結構ポップに聞かせるのがすごい。
とにかくチープというか、聞けば聞くほどやる気をそがれるような楽曲ばかりで、聞くと腰砕けになること請け合い。先ほど紹介した2曲もヘロヘロでだる~い気持ちになってくる。ただ、時折、ポップでありながらどこか毒をはらんでおり、聞くものを不安にさせるような見事なアヴァンギャルドポップもあり、一筋縄ではいかない。
子の曲はもちろんあのJames Brownのカヴァー・・・・なのだが、ほとんど原形をとどめておらず、やっぱりものすごく無気力なヴォーカルと、「サンプラーをテキトーに引いてみました」といった感じの投げやりっぽいバックが強烈。本来ならノリノリになれる曲のはずなのに、とにかく脱力、腰砕けになってしまう。ほかにもさまざまなカヴァー曲があるのでぜひ。
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